西洋美術史講座(東京)第64回2022年4月24日

「“印象派”と“後期印象派”、印象派とは何か?」
19世紀フランス絵画

講師;佐藤よりこ氏(F6)

印象派とは何かを学ぶにあたり、長いスパンにおける考察の下に、様々な視点を検討 する講義を受けました。 フランスではルーヴル美術館、オルセー美術館、ポンピドゥーセンターに、作品は年代別に分けて展示されている。 オルセー美術館(1986年に開館)には1848年‾1914年までの作品があり、長い西洋美術の伝統的な約束事から 離れた革新性を考察することを目的に、印象派の作品だけでなく、19世紀後半のフランスの 多様な芸術活動の全体像が提示されている。 科学の発達、ガス灯の設置、画家の制作態度、絵具、主催、画法(色彩、時間概念の 導入を含め)など、多様な視点で何がどうのように変化したのかを学びました。 次回は自らは印象派ではないが印象派の画家たちに重要な絵画的要素を示し、「印 象」という言葉に独自の思いを託したマネについての講義です。

アンリ・ファンタン=ラトゥール、パティニョールのアトリエ、1870年、カンヴァス、油彩、204×273cm、パリ、オルセー美術館

モネ、印象・日の出、1872〜73年、カンヴァス、油彩、48×63cm、パリ、 マルモッタン美術館

ルノワール、桟敷席、1874年、カンヴァス、油彩、80×63,5cm、ロンドン、コートールド・ギャラリー

ドガ、バレエの舞台稽古、1874年、カンヴァス、油彩、65×81cm、パリ、オルセー美術館

シスレー 、ロージ島の川岸、洪水、1872年、カンヴァス、油彩、45×60cm、コペンハーゲン、ニイ・カールスベルグ美術館

ピサロ、ヴォワザン村の入口、1872年、カンヴァス、油彩、45×55,5cm、パリ、オルセー美術館

セザンヌ、首吊りの家、1872〜73年、カンヴァス、油彩、55,5×66,5cm、パリ、オルセー美術館

ベルト・モリゾ、揺り籠、1873年、カンヴァス、油彩、56×46cm、パリ、オルセー美術館

マネ、小舟のアトリエで描くクロード・モネ、1874年、カンヴァス、油彩、50×64cm、ミュンヘン、ノイエ・ピナコテーク

左 モネ、ルーアン大聖堂連作、朝の効果、1894年、ボストン美術館、  中 モネ、ルーアン大聖堂連作、曇天、1892年、オルセー美術館、 右 モネ、ルーアン大聖堂連作、陽光、1894年、ワシントン、ナショナル・ギャラリー